全く新しいゲームの世界に放り込まれ、そこに綿密に練られた神話、恐ろしく凶暴なモンスター、そして説得力のある質問が現れると、忘れることのない印象が残ります。「ホライゾン・ゼロ・ドーン」はそうしたゲームソフトの一つであり、一般的なアクションロールプレイングというジャンルの中で、独自の個性を放っている存在です。

美しくスムーズな戦闘シーンと、なんとも深いテーマのあらすじが見所となっているので、メインとなる最後の戦いまで40時間ほどかけてクリアした後でも、ゲームの余韻が消えないほどでした。

このゲームのアイデアは、大きなパズルのようなものなので、最初から緊迫感があります。主人公アロイからの問いかけに答え、原始的で野蛮な機械に囲まれたオープンな世界を目にして、筆者はずっと「テーマの核心となっているのは何か?」と不思議に思っていました。時折、知性を強調するような陳腐な台詞が出てきます。例えば「人生の本質とは?」などといった問いです。ゲームのテーマとしてはとても深い質問ですが、驚くほど楽観的なものです。

アロイが広い国に出ると、そこには多くの自由が待っています。バトルシーンでは、26種類もある動物型ロボットが魅力となっており、それが広大な遠未来の世界を歩き回ります。同ゲームの中でも、極めて魅力的なシーンなので見逃せません。

戦闘相手のロボットモンスターには、複数の弱点があり、それらはAloy’s Focus(ウィッチャーのように感覚が鋭くなるガジェット)で探索することができます。また、様々なポイント地点に到達することで、まったく違う効果をもたらし、バトルの流れを変えることができます。

アロイの武器は、主に「原始的」な武器を組み合わせたものです。アップグレード可能な弓とエレメント入りの矢がメインの武器となりますが、ゲットできたときの感動は最高ものです。アロイが持つ「集中力」のおかげで、時間を遅らせて完璧な射撃が可能になります。

また、ロープを爆発させて相手を動けなくする「ロープキャスター」や、離れた場所から爆発トリップワイヤー・トラップを操る「トリップキャスター」など、より高度なガジェットも使用可能です。

このような想像力に富んだ武器は、原理上は素晴らしいのですが、実際に使うとなると数多くの課題に直面し、その遅さと難しさに悩まされます。また、最強ライバルのロボットに対抗する場合、相手があまりにも速いので、武器は重過ぎて、使い物になりません。リラックスした狩猟中に、弱い敵に試してみるのは楽しいかもしれませんが、真の強敵と決戦する時には役に立たないでしょう。

また、集落やキャンプがあちらこちらに衰えた文明を形成している場所も現れます。地球上の人間は、部族国家にまで落ちぶれ、各部族は過去の功績や不満に影響された独自の文化を持ち、それぞれ神秘的な生命の起源について仮説を持っているのです。そして、全く本当の起源を知ることができない状態にまで陥っています。

ゲリラはここで非常に多くの魅力的な世界を構築しています。筆者がプレイした時は、ただ集落を歩き回って、長老が子供たちに神々の複雑な物語を語るのを聞いたり、見当違いの復讐の話を大衆の中から探したりすることに、多くの時間を費やしてしまいました。

「ホライゾン・ゼロ・ドーン」は、広大で見事なオープン世界の中で、多くの可動ピースを洗練された技巧でこなしていくことになります。主な任務となるバトルは、その領域に生息するロボットとの戦いです。ただし、ロボットの性質や行動が多様であり、それぞれを注意深く倒さなければならないため、非常にやりがいがあるゲームとなっています。